港区 白金高輪の心療内科・精神科|白金メンタルクリニックの一言日記

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一言日記 心の医者が読み解く今日の世相

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一言日記~ 心の医者が読み解く今日の世相 ~

(2017年4月8日 07:40)気が枯れる ねがあがる

 お身体の調子や一日の気分をみるとき、私はその方の身長や体重からおおよその肺活量を推し量ることも重視しています。無論、明確な科学的根拠はありません。ただ、疲労コンパイを指して、昔の人は、根があがる。息があがると云っていました。そこで抑うつ状態の方の肺活量を測定すると、身長や体重比に比して、其の呼気は本来推定される半分以下に下がっている方に出会います。息苦しい。私は低血圧で、その様な方も、漢方的には気が枯れた一群と診るべきかもしれません。

 私たちの検査は、呼吸を極めて大事にします。いじめ、過労、ストレスなど環境野のみならず、風邪やインフルエンザ、神経性疼痛から、捻挫、甲状腺機能障害など、およそ人が患うであろう生活疾病全般に渡り、肺活量の測定を行って参りました。すると服薬を必要とする疼痛では90%以上。無痛性炎症(下痢を含む)では88%。胃炎、ストレス反応、心因性苦衷では92%にあたる方に平均肺活量の低下が認められ、疾病/傷病イコール、少なからず換気異常を伴うことが判りました。いわば、些細な病気でも、またストレスでも、必ず肺活量減少=(呼吸数減少/一過性低酸素状態)を伴うということです。

 そこで、もし、ご自身の体調を知りたい。今日のリズムはどうかなって思われるなら、何でもいいです。手元にある風船を使ってみてください。無理に力まず普通に息を吹き込み、いつもの平均的な膨張を知っておきましょう。その日の体調がわかります。
こんな些細なテクニックですが、ああ~今日は怒らないように、飲みにいかないように。という判断の一助にもなってくるからです。
したがって突然具合が悪くなる。大喧嘩することも回避できるバロメーターとなり得るかも知れません。
もし呼吸が浅い場合、其の日は無理を避け、飲み会や、過重となる会議も慎重を期して下さい。下痢や便秘を伴えば更なる注意と専門医受診で対応しましょう。
 
 昔の人は、このような呼吸の乱れを指して、気が枯れた状態と位置付け、気枯れとも称していました。ゴロあわせ的なものもありますが、これらは漢字流入によって多くの日本語が当て字され、其の結果、罪穢れと称されるようになったと考えています。

例えば、良いことを毎日一生懸命に積み重ねても、やはり病気になったり怪我をしたりします。同様に悪いことを積み重ねても気が休まる日すらなく、やはり病を誘発します。いわゆる積み重ねにより、疲労が生まれ呼吸が浅くなることに両者の共通をみます。其の結果、気が枯れてしまう。いわゆる体力や気力が著しく消耗し、抵抗力は衰え、それでも毎日コツコツと積み重ねるのでついには病気になってしまいます。従って、積み気枯れと当て字すべきを罪穢れと当て字してしまいました。これより後世にあっては、この当て字が万葉カナとして極めて多面的に用いられ、一つの学問を形成するに至りました。往事の人は戦乱や負傷、天然痘やコレラは避けられない疫病で、嘔吐、出血、膿汁を伴い、行き倒れの人は街に類をなし、見る影もないほど腐敗する様は、更に罪穢れ思想に拍車をかけ、知らず知らずに犯した汚れという独特な思想への変遷をみたわけです。

さて、だからといって日本人の英知は決して万葉仮名に支配されていたわけではありません。日曜祝日のなかった当時、6月と12月の年に二回、この知らず知らずに犯した穢れを大祓いという祭式をもって流してしまい、一つの区切(節目)とし、新たに迎える半年への心と呼吸の蘇えり(リセット効果)としたわけです。

 科学の発達した今も、この呼吸を非常に大事にします。傷病の恢復を促進させるため、あらゆる症状にも酸素吸入を第一義ととらえています。これが、呼吸大事の証佐です。筋繊維や血液に溜まっている活性酸素や酸化老廃物排出には、酸素の一定吸入と喚気なくして其の得る治癒力は期待できません。高圧酸素室治療(脳梗塞・火傷・うつ病・ストレス緩和他)は、全身の毛穴まで開かせる換気呼吸の欠かせない治療方法です。

人は呼吸なくして寸分も生きられません。転ばぬ先の杖として、私は個々の方の肺活量把握をお薦め申し上げています。まずは毎朝、風船に息を吹き込んでみましょう。一週間の比較で自ら人体整理の不思議をみることができるでしょう。

Spo2確認
弊院では、各種検査や症状のお辛い方に対し 非侵襲性酸素飽和度チエック「赤外線クリップで指先の毛細血管に流れる血液ドプラーから酸素飽和度と心拍の測定」を行います。厳密には手首から採血するほうが正確ですが、衛生面から普段の診療では行いません。
あまり意味がないといわれますが、私たちは治療を前に、意味を論じる暇はありません。医学上の基礎ルーチンに添った慎重な判断で臨むようにしています。血中酸素飽和濃度と心拍は全て呼吸と友達です。

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