港区 白金高輪の心療内科・精神科|白金メンタルクリニックの一言日記

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一言日記 心の医者が読み解く今日の世相

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一言日記~ 心の医者が読み解く今日の世相 ~

(2017年4月25日 19:57)占いは現代に生きる超精神文化

古代の超精神文化、占い。
我が国には、桓武天皇より始まる、極めて格式の高い占いがあったと聞きます。昨今になり、一部の精神医学者には前世療法や、麻酔インタビューによる過去想起、母体回帰以後に導入することで、過去の記憶を呼び覚ますなど、アンチ科学とも比喩される実験が世界各地で相次いでいます。国によっては膨大な国費を投じて、これの解明にあたる。いわば、医学や宗教が、物理学、量子学、と肩を並べるといった分野にさしかかりました。多くの友人医師に聞くと、何を馬鹿なことをと批難される一方で、むしろ、よく言ったと支持する声の方が高まって来ています。ここでは、一番身近な占いが、実は我が国の政治を左右する極めて高い位置にあったことを、平安時代、禁裏にて行われていた亀占に訪ねてみたいと思います。
 これは、キボク⇔亀卜と称し、今も現存する占いで、平成天皇の即位にあたっても亀卜を斎行して、その吉日を占ったと漏れ聞きます。これは、いにしえより国家の重大事には必ず用いられた、由緒正しい伝統で、そこに、いわゆる宗教やマジナイの類はありません。

 さて、中国伝来の亀占は、すでに弥生時代前期には朝鮮を経て我が国に伝承され、今も数多くの神社の痕跡や遺跡から発見されています。これらから、古代人にとって亀は、龍や虎、鳳凰と共に霊獣として崇められ、焼いた亀の甲羅と其の割れを、雲の動きの顕現ととらえ、天意を示すと考えられていました。

いわば、秘儀とでも言うべき宇宙の働きに、人類が叡智を結集して。その法を先んじて知ろうとした、いわば第六感レーダーの伝法であり、宗教的祭儀とは一線を画したものと考えます。いうまでもなく、いくら金を出さないと祟りがある、粗末にすると罰が当たるといった類いとは、まったく事理を別けて考えるべきもとと思います。
さて、これらが我が国で盛んに行われるようになったのは6〜7世紀頃。奈良時代から平安時代には、季節の代わりごとや、政務の重大事を決めるときに、神の託宣を得るべく宮中で盛んに行われるようになりました。重ねて当時の律令制には、神祇官と陰陽寮という専門部門(今の官房府)が設けられ、
 神祇官は宮廷祭祇や神事を、陰陽寮は、地動・地軸・四季・時間・暦日などを、専門に司どり、まして地球が平らであると信じられていた世界にあって、日本と中国だけが地球は丸いことを知り、中国は地の動きをして星の動きを観察、もって時刻におきかえ、日本は、逆に星の動きを観察して、地に軸転があり、地球も他の星を周回していることを発見、もって四季と時間の算出をしていました。これは、神祇寮の学者が非常に高い科学にあったことを物語ります。
往時、天球儀が始めて中国から輸入されたものの、星の動きを見て時間を計っていたため、非常に不正確で、あったことから、陰陽寮で改良に改良が加えられ、今の時間に治しても一年の誤差は2~3分に調整されているとのことです。もし、これを思うとき、私たちは、それほど恵まれた国に生まれたのか。もし今の科学が貴方の困難を越えられない場合、一度古代の科学に立ち戻ることでも、何らかの回答を得れるのではないでしょうか?私は、これをして心のまほろばにと称します。

●特筆すべきこと
占法も神祇官は亀卜、陰陽寮は易筮と六壬式占(りくじんちょくせん)を用いていて、両者に重なり合う部分はなく。数学的混乱や幾何学的衝突はなく、その学術は、極めて秩序正しく整理なされていた。
●神祇官
御成敗式目以前に、既に担当省庁の区分わけがなされ、とりわけ宮廷祭式の様式がこの時代にほぼ完成をみた。また、担当を神祇官とし、神祇官僚長を始め20人ほどの専属学者と神官が置かれ、所管研究と斎式を行っていた。
●陰陽寮
ちなみに陰陽寮の管轄は、陰陽五行説や天体の運行、暦の解釈、治水土木を担当、いわば立派な学問集団で、さしずめ現代の文部科学省の一研究機関に似ています。
 いずれにしても、占政を省庁の一部とし、公に位置づけていることに、今日の日本文化が見てとれます。神祇寮が無くなったと思われるのは誤りで、ただ省庁が消えた(隠された)だけでなのです。伝法は、千年を経た今も変らず脈々と伝承され続けているのは事実です。

往時、託宣を得るのに、禁裏を中心に、渡来(現伊勢)対馬、壱岐、伊豆の四ヶ所に配置され、政治・経済・天皇の即位・豊作と国民の繁栄など、いわば国家の行く末を導いていました。これら四箇所は、亀の甲羅を得るのに最も適した場所であることも見逃せません。しかしながら、これら技法は、全て口伝であったため、今では諸説に学説や考古学が渾然し、真実の古法は明らかにされていません。

そこで、一部をご紹介しましょう。まず、占いの前に神祇官は卜庭神(うらにわのかみ)を迎え、七日間の斎忌潔斎を行い、卜問い(うらどい)をします。
 その後、木案と呼ばれる蔓で組んだ木の棒を一枚の祭壇とし、の前で祝詞を唱えつつ、鉄や木製の棒を焼き、あらかじめ切れ込みをいれておいた亀の甲羅に押し付ける。するとその熱で甲羅にヒビが入ります。このヒビ割れの形で吉凶を占います。鉄棒の場合、火であぶって熱くすることはしません。真鉄石(マガネイシ⇔タタラ製法で作られた鉄板?または、折れた鉄剣)を下敷きに、約5mmにも満たない鉄棒を鉄槌で何十回と打ち据えます。すると、大体20回位打てば発熱して赤くなるので、これを甲羅に突き刺し、そのヒビ割れで、国事や神事(大嘗祭や斎宮祭)天候、作柄にいたるまで占います。ろくろで火を起こす(忌火錐は用いない)平成に至った今も既に確立された儀式となっています。
もっとも記録には、その大半が「吉」と記されている事で、今でも神社のおみくじに凶や大凶を除くところがあるのも、この所以かもしれません。

今も皇室神道では、一般国民が知るよしもない神法が往時より脈々と伝承され、天皇陛下を大斎主に皇族方は、毎年きわめて多くの秘事の執行に勤しみ、あまた国民の安寧と健康をご祈願申し上げられているお姿に深い感謝を隠せません。

では、これらは日本だけの伝承かといえば、そうではありません。英国にも王室固有の祈祷があり、新しく国の長となる者は、戴冠式に先立ち神への誓約(うけい/うけひ)を唱えます。

このように考えていくと、既に宗教や儀式といったレベルを超え、これら作法は様の東西を問わず、国家と民族の伝統になっていることに、私たちは気がつくでしょう。21世紀、メガロポリスの東京で、古代からの儀式が続いている。医学は其の人の求める癒しの祈りを、人の手をして成就する科学であり、神学でもあるのです。

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